広告の巨人として知られ、広告業界のノーベル賞の由来にもなっているマックスウェル・サックハイム(1890~1982)が唱えた広告・コピーライティングの三原則を覚えていますか?
広告の三原則:客は広告を①読まない②信じない③買わない(行動しない)
別記事で解説したように、客(=あなたの商品を買う可能性のある見込客)の「①読まない」は、優れたコンセプト・キャッチコピー・リードコピーで突破することができます。
おっ、なんか面白そう/役立ちそう。続きが気になるな!
しかし、このように「①読まない」を突破した所で、出来の悪いボディコピーであれば「②信じない」「③買わない(行動しない)」の壁を突破できません。
この商品をあえて買う必要はないな。ページそっ閉じ。
このような、知っているだけ避けることのできるミスを犯さないように、ボディコピーで抑えるべきポイントをマスターしましょう。
ボディコピーをスラスラかけるかどうかは●●を知っているかどうか
自分の商品やサービスの魅力を伝えるために文章を書き始める初心者が口をそろえて言うセリフがあります。
どうやって書けばよいかわからず、手が止まってしまう。自分にはセンスが無いのでしょうか?
これはセールスライティング(コピーライティング)を学び始めた初心者に陥りがちな落とし穴に、しっかりとハマっている状況です。ちなみに昔の私も同じでした。
でも安心してください。一定の反応率を獲得するためのボディーコピーを書くのにセンスは関係ありません。なぜならば、、、
売れるボディコピーには構成(型)が存在し、その通りに書けばよいからです。これを知っているか知らないかで、稼げるか稼げないかの分かれ道になると言ってもよいでしょう。
売れる構成(型)に沿って書くことが大切な理由
ご存知の通り、セールスライティング(コピーライティング)は、見込み客を説得する技術です。
「説得」と聞くと、相手を論破したり、無理やり買わせようと語りかける光景を思い浮かべてしまう人がいます。それは誤りです。
ここでいう「説得」とは相手を論破することではありません。
「説得」=あなたの商品やサービスの必要性に気付かせる事 です。
優れたコピー(ボディコピー)は、読めば読むほど、見込み客自身が自らの課題や欲求を認識してしまうのです。
ふむふむなるほど。これは私に必要そうだな。続きを読んでみよう。
何でも構わないので、過去にあなたがインターネット上で買った商品を思い出してください。ページを読めば読むほど、あなたが抱えている悩みや課題が明確になりスッキリした感覚があったはずです。売り込まれたという感覚はなかったはずです。
実は、見込み客をこのような心理状態にするためには、決まった構成(型)が存在しており、その通りに書けばよいのです。初心者であればあるほど、この構成(型)を意識して書くことで、途中で迷って手が止まることはなくなり、トンチンカンなコピーを書くこともなくなります。
直近の事例だと、大学時代の後輩にこのボディコピーの構成(型)の知識と、使い方を指導して実践してもらった所、それまでさっぱりだった売り上げが、1日で250万円売れてしまい、腰をぬかしていました(知識を知っていて実践するかしないかだけの違いなんですけどね。)
売れるボディコピーの構成(型)5つの要素
売れるボディコピーの型は次の5つの要素から構成されています。
- 見込み客に共感し信頼関係(ラポールを築く)
- 問題提起をし、解決を阻んでいる課題(原因)を自覚させ、それを解決する条件を教える
- 具体的な解決策を教える
- ベネフィット(見込み客が得たい未来)を訴求する
- クロージング(背中を押す)
この順番を守ってボディコピーを書くだけで、初心者でも説得力のあるコピーが書けるようになります。
※より高い購入率を実現するために抑えるべき細かいテクニックは当然ありますが、それはこの売れるボディコピーの構成(型)を習得してからでないと理解できません。
それぞれの要素を詳しく解説していきます。
1.読者に共感し信頼関係(ラポールを築く)
当たり前の事ですが、人間は知らない相手の話を聞きたいとは思いません。そこで、見込み客(ターゲット)の悩み・欲求・特有の経験をした人にしかわからない固有名詞や実物語を織り交ぜながら語り掛けることで、信頼関係を築きます。
「あなたのことを理解していますよ」と暗に伝える段階です。
2.問題提起をし、解決を阻んでいる課題(原因)を自覚させ、それを解決する条件を教える
もし見込み客が初めからあなたの商品を欲しいと思っているのであれば、読者は自身が抱えている問題の原因(課題)にすでに気づいているはずです。
しかし、ほとんどの見込み客は、何が原因(課題)なのか気づいていませんし、それを解決するためにはどんな条件を満たせばよいかは言語化できていません。見込み客には次の事に気づかせ自覚させましょう。ストーリー→感情→行動 の順で伝えて五感にたっぷり訴えかけましょう
- 【ニーズ教育】現状放置のデメリットを伝える(恐怖を刺激)
- 【ウォンツ教育】課題が解決した世界がどれほど素晴らしいのか(快楽を刺激)
この段階では、問題の根本原因(課題)は何で、それを解決するためにはどのような条件を満たせばよいのかを教えてあげます。見込み客から「え?そうだったの?」「なるほどな、とても有益な情報を教えてくれて有難う」と感じてもらうことが大切です。
3.具体的な解決策を教える
2で提示した課題解決の条件を満たす方法にあなたの商品が存在し、それが最も優れている選択肢(=ベネフィットが叶う)であることを証明しましょう。
証明する方法は、複数存在します。次のような客観的な証拠を列挙できれば、説得力が増します。
- 商品の特徴(メリット)
- 権威者の推薦
- お客様の声
- 商品の販売実績
- メディアへの掲載事例
- 競合商品との比較で優れている所
見込み客が「これこそ私が求めていた商品だ!」と気づいたら、購入してもらうまであと一息です。
- 【結果の明示】
- 【結果の実証/根拠】
- 【結果の保証】
- 【簡便性】【好奇心】を具体的に語るのもコツです
4.ベネフィット(読者が得たい未来)を訴求する
ここでは、キャッチコピーやリードコピーだけでは語りきれなかったベネフィット(=お客さんが手にしたい未来)を全て伝えましょう。
商品・サービスを販売した経験があればわかりますが、真剣に購入を検討している見込み客と後々話すと
この(ベネフィット)状態が叶うなら買う価値があると思いました
と言っていたので「え?こんな細かい箇所までセールスレター読んでいるの?」と驚いたことがあります。
ベネフィットを伝える時は、「具体的に語る」「理由もセットで語る」を意識しましょう。
- 例)走力を最大化する方法が分かるので、100mの自己ベストを更新できます
- 例)プロのライターが要約した記事を音声で聞けるので、通勤電車で毎朝5冊以上の情報をインプットし、同期と差をつけることができます。
5.クロージング(背中を押す)
ここまでくれば、あとは冒頭で紹介した見込み客の「③買わない(行動しない)」の壁を超えるのみです。ここで見込み客との取引を成立させるオファーを提案できなければ、見込み客はあなたのページに二度と戻ってこないでしょう。
あなたの商品・サービスに興味をもってくれた見込み客へのクロージングを成功させるために、必要なのは次の要素です。
- 今すぐ申し込むべき理由を伝える(緊急性・希少性etc)
- 見込み客にリスクはないことを伝える(成果保証・お試し期間で解約可能etc)
- 投資対効果=コスパが良いことを伝える(他ジャンル商品との比較・ベネフィットで手に入る価値との比較・ベネフィットで節約できる価値との比較etc)
どうしても筆が進まない場合は、書く⇒話すに切り替える
私の場合、どうしてもボディコピーを書き進めることができない場合は、あえて書くのを止めて、話すようにしています。
どういうことか?別記事で解説したターゲットリサーチで浮かび上がったペルソナ(顧客像)を思い浮かべてセールストークを会話調で話してみましょう。
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